2007年07月17日の情熱日記
16日午前10時13分ごろ、新潟県上中越沖を震源とする強い地震があり、新潟県柏崎市、長岡市、刈羽村、長野県飯綱町で震度6強、新潟県上越市、小千谷市、出雲崎町で震度6弱を観測した。病院に搬送された8人が死亡したほか、負傷者は900人を超えた。政府は官邸に対策室を設置、警察庁も災害警備本部を置いた。気象庁は「平成19年新潟県中越沖地震」と命名。震度6強の地震は今年3月の能登半島地震以来。中越地方は3年前の新潟県中越地震に続く被災となった。
被災地では最大震度6弱を含め余震が70回以上続いており、気象庁は「今後1週間、最大で震度5強から6弱の余震が起きる恐れがある」と警戒を呼び掛けた。
気象庁によると、震源地は新潟の南西約60キロ、震源の深さは約17キロ。地震の規模はマグニチュード(M)6.8と推定される。柏崎市で最大20センチの津波を記録。同庁によるとプレート(岩板)の浅いところで断層がずれて起きた地震で、能登半島地震や平成16年10月の中越地震と同じタイプという。
新潟県などで住宅780棟が損壊した。自衛隊は新潟県の災害派遣要請を受け、現場に約450人の隊員を派遣した。
東京電力柏崎刈羽原発は稼働中の4基が緊急停止。法定基準以下の放射性物質を含む水漏れがあったほか、所内電源用の変圧器も燃えたが、消し止められた。
停電は最大で新潟県約3万5000戸、長野県約2万1000戸。柏崎市でガスと水道の供給が停止され、両県で約6万戸が断水となった。柏崎市と長岡市などの間に敷設された地中のパイプラインも壊れ、原油が流出した。
新潟県内では、柏崎市や上越市など6市町村に100カ所以上の避難所を開設。避難者は1万人を超えた。
JR柏崎駅などで普通電車や貨物列車が脱線したものの、けが人はいなかった。上越新幹線は運行を取りやめ、夜までに順次運転を再開した。
安倍晋三首相は午後、陸上自衛隊ヘリで現地入りし、被害の大きかった柏崎市などを視察した。
会見では、今回の地震の断層活動は「逆断層」タイプで、2004年の新潟県中越地震や、07年3月の能登半島地震と同じであることも明らかにした。
■柏崎刈羽原発が緊急停止
新潟県などによると、東京電力柏崎刈羽原発の2、3、4、7号機が緊急停止。3号機の外にある主変圧器で火災が発生、職員らが消火し、正午ごろ、鎮火した。燃えたのは所内電源用の変圧器。原子炉周辺の放射線の測定値に異常はない。
JR上越新幹線や新潟県内の在来線は運転を見合わせている。東北新幹線と長野新幹線は運転を一時見合わせた。
東日本高速道路によると、新潟県内を中心に北陸、関越、上信越各自動車道の一部区間が点検のため通行止めになった。新潟県内の道路では土砂崩れが多数で発生。新潟空港も一時、滑走路を確認するなどしたため航空機の離着陸を取りやめた。
東北電力によると、午前11時現在、地震の影響で新潟県中越地方を中心に約2万1700戸が停電している。
新潟県柏崎市の市ガス水道局によると、ガス管が市内各地で破裂し、ガス漏れが発生したため、午前11時ごろから市街地周辺へのガス供給を停止した。(16?22日産経新聞より抜粋)
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