2006年08月27日の情熱日記
みなさん、こんにちは!!
静岡県浜松市の歯医者・やまぐち歯科医院の山口です。
靖国神社の近くにある、富士見ホールにて開催されたインプラントの学会に参加してきました。
招待講演は日本のインプラント学の第一人者、88才とは思えぬパワーと情熱に溢れる川原春幸先生です。
出席者は400人超で熱気溢れる研究会となりました。
私の大好きな川原先生の挨拶を少しだけ紹介します。
インプラントの過去、現在から未来を展望する
大阪歯科大学・名誉教授
臨床器材研究所・所長
川原 春幸
歯科医療はいまや教育、研究、産業、行政全体にわたって大変革時期である。
そしてこの新しいパラダイムを着実に実行すべき時期に直面している。
インプラント学はこの大変革期を乗り越えるための強力な推進力である。
筆者が日本口腔インプラント学会(当時は日本歯科インプラント学会)を設立したのは
1972年4月16日、33年前のことである。
最近はインプラントといえば、一般常用語になってしまった感もある。
無歯顎に人工歯根が植立され、それが天然歯のような機能をもっことで、
患者の心を若返らせ、より豊かにし、CharmingSmileを取り戻させる。
しかも咬合力はインプラントを介して顎骨に伝播し骨質を強固にするばかりでなく、
顎顔面頭蓋を通して脳幹部にまで伝達し、老化を防ぎ呆け防止にもつながる。
整形外科や耳鼻咽喉科では処理できない歯科医学独自のノウハウを駆使するインプラント修復術は、
これからの歯科医にとって避けて通れない道である。このことは歯科インプラント学が、
顎顔面頭蓋修復術へのより広い展開を一般医と競合することなく展開できる唯一の分野
であることを暗示している。さらにその延長線上には人工心臓、人工肝臓、人工腎臓、
人工骨・関節などの研究、開発、生産にも寄与できる新しい医工学的分野が存在している。
これまでに歯科医学が果たしてきた医工学的分野に着目して、
これからの歯科医学教育・研究・臨床はもちろん、
産業もこのことをよく洞察し従来型の歯科医学にとらわれない斬新な歯科医療の改革に着手すべき時が来ている。
本講演では、上記の論点を背景としながらインプラントの未来像について言及したい。
(IAI研究会 第9回学術大会抄録集より引用)
Posted by at 19:07
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